いつも永福町駅前みんなのクリニックをご利用いただきありがとうございます。
今年に入り、新型コロナウイルス肺炎の流行など、感染症をご心配される方が増えていると思います。
今日は、当院でも実施している採血についてその意義をお知らせしたいと思います。
今回は特に白血球分画と白血球数という2つの項目の意義をお伝えいたします。
人が感染症にかかると体はその外敵を迎え撃つため準備をします。
ウイルスも細菌もまずは粘膜に付着するところから感染が始まりますので、まず初めの免疫反応として鼻水が出たり喉の粘膜が炎症を起こして痛くなったりします。
その後、それでも防げなかった場合、免疫は血液中の白血球を増やし外敵と戦うことになるのですが、そのときに好中球という細菌を得意とする細胞とリンパ球というウイルスを得意とする細胞の数を調整します。ざっくりいえば、
#外敵が細菌だった場合好中球が増え、
#ウイルスだった場合リンパ球が変動するというわけです。
何らかの感染症を疑った場合、💉採血をすれば、白血球の種類を数えることができるので、例えば好中球が増えていれば細菌感染がおこっているな、とかリンパ球が増えればウイルス感染がおこっているな、などがわかります。
つまり体調が悪く 倦怠感も強く 熱が上がった場合、💉採血をすれば、今からだが何と戦っているかが大凡判るというわけです。細菌と戦っているのか、ウイルスと戦っているのかがわかれば、抗生剤を使用すべきかも含め治療戦略がきっちり立てられます。また、新型コロナウイルス(COVID-19)を含めウイルス感染の有無も大凡判ります。
感染症との戦いは不安が大きいと思いますが、正しい知識と論理的な対策で状況を良くも悪くもできると思います。
今後とも永福町駅前みんなのクリニックをよろしくお願い申し上げます。
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