吸った息(空気)が肺まで続く通り道が気管支。この気管支が狭くなり、呼吸がしにくくなる状態が喘息(ぜんそく)です。
これを慢性的に繰り返す病気を気管支喘息と言います。
喘息発作を起こすと喘鳴(ぜいめい)と言って胸の奥からゼーゼーと苦しい呼吸をするようになります。
現在日本には約1000万人の罹患者がいるとされ、その5%が重症喘息と言われています。
誰の血液にも含まれる白血球の一種「好酸球」。健康な人には特に悪さをしない好酸球ですが、重症喘息の患者さんの気道では、この好酸球などが増殖し活性化。気道の表面が傷つき、気道の炎症、過敏性亢進が起こるため発作が引き起こされるとされています。
これまでの喘息治療では基本的に狭くなった気道(空気の通り道)を拡げるお薬を、経口もしくは注射にて投与します。
「ヌーカラ」は、好酸球を抑制する効果があり、規則正しく投与する事で喘息の発作を予防する事ができます。
定期的な注射が必要ですが、今回当院で採用した注射は、ペン型自己注射薬となります。
通常の注射に比べ痛みが少なく、また、病院へ通院する事無くご自宅での注入が可能です。
この自己注射薬「ヌーカラ」は健康保険適用です。
1回のご受診で3ヶ月分まとめ処方の場合、自己負担金額は161,342円となりますが、高額医療費制度、給付金等が適用されます。
①子ども医療費助成制度対象年齢の方は自己負担金は0円です。(年齢は市区町村により異なります。杉並区の場合は義務教育年齢まで)
②69歳以下の方は高額医療費制度が適用となり、保険料等級に応じて世帯合計の医療費自己負担金が(a)24,600円、(b)44,400円、(c)93,000円、(d)140,100円を超えた分が還付されます。
③70歳以上の方は所得区分に応じ、[一般]または[非課税世帯]で個人ごとの医療費自己負担金が(a)8,000円、(b)18,000円、[現役並み]所得区分の方は世帯合計の医療費自己負担金が(c)44,400円、(d)93,000円、(e)140,100円を超えた分が還付されます。
④上記②③に加え、各保険者ごとに付加給付を設定しており、概ね個人の自己負担金が25000円を超えた分が還付されます。(ご加入の保険者にご確認下さい)
※還付金請求方式ではなく、予めご加入の保険者より認定を受けることで、クリニック窓口でのお支払いが上記上限額までとする事も可能です。
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