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私が医師を志したのは、実は高校卒業時でした。
それまでは、あまり勉強も熱心ではなく、成績も到底医学部には届かないレベルでした。
そのおかげで、医学部を目指すなら、浪人生活を余儀なくされてしまいました。
友人は医学部専門の予備校を誘ってくれましたが、当時学費が高価でしたので、
私は代々木ゼミナールに本科生として入学しました。
代々木ゼミナールでは、いくつかの自分への約束を課していました。
#1すべての授業を出ること。
#2予習復習を必ず実施すること。
#3自習は帰宅後に行い、予備校で分からないことがあったら、必ず先生に質問すること。
#4医学部を決してあきらめないこと。
浪人の初めに、これらを自分に課して、毎日休まず勉強に励みました。お休みはありません。
周囲の人たちとの学力の圧倒的な差を思い知らされていたので、休憩時間も勉強をしておりました。
昼食は、手軽なクラッカーやサンドイッチで済まし、入学時80kgあった体重は、
一年で60kgまで落ちてしまいました。(今思うと健康的なやり方ではないですね。。)
ここまでやっても、当時の医学部は歯が立たず、悔しい思いを何度も経験しました。
負けるものかと、気力を振りしぼっていましたが、何回かの浪人を経て、
私自身も、周囲も諦めたほうがいいのでは?という考えが、頭をもたげてきていました。
本当に、何もかもうまくいかず、もう駄目だと思った時、
浪人最後の年に神様が、医師になれといってくれました。
代々木ゼミナール3学期の数学の授業、不人気な先生でしたので、(先生ごめんなさい)
私一人のマンツーマンの授業でした。(他の人は自習に励んでいました。)
代々木ゼミナールで、マンツーマンは本当に異例なので、私も不安になってしまいましたが、
先生の熱意ある指導で、その時間を終えました。
授業の終わりに、その先生が、この授業が最後で代ゼミを退職するんだと話してくださいました。
先生の最後の授業に私がいなくて0人だったらと思うと。。。
本当に出席してよかったと目頭が熱くなったのを覚えています。
ところがびっくりしたのが、母校の入学試験の時です。この授業で習った内容が、
藤田保健衛生大学の入試に出題されたのです。これには驚いてしまいました。
そして、尚且つ2次試験では、私の希望していた小児外科の教授が面接官であったなどの
幸運が重なり(選考は適切だったとのことです。)、無事に藤田保健衛生大学医学部に
入学することができました。まさに神様が医師になれといってくれた瞬間でした。
この受験を経て、思うことは、諦めたらそこで止まるということです。
浪人を重ねた時、友人や、親しい人からも、他学部受験を勧められたりしました。
でも、信念を貫くことが、目標を達成する、たった一つの方法だったのです。
今の若い方にぜひ言いたいことです。あなたは、何にでもなれる可能性があります。
自分の信じた道を自ら切り開いてほしいと思います。
自分には無理では、なんて初めから考えてはいけません。
おのずと道は開けます。こういう私だって、お笑い芸人にはなれませんでしたし、
パイロットもテレビのディレクターもなれませんでした。
でも、一生をかけてできる、自分が信じた仕事を手に入れることができました。
きっと神様は努力する人に味方してくれると思います。
永福町駅前みんなのクリニック 奥村尚威
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