最初に知りたい結論:おむつ替えや乳児健診で「陰嚢の中に精巣がない気がする」「片側だけ小さい」「停留精巣かもしれない」と言われたら、痛みがなくても小児外科・小児泌尿器科へ早めに相談してください。生後6か月ごろまでは自然に下がることがありますが、その後は自然下降が期待しにくくなります。自宅で強く押したり、引っぱったりする必要はありません。
赤ちゃんの陰嚢は寒さや緊張で縮み、精巣が上のほうへ動いて見えにくくなることがあります。そのため、保護者が見た印象だけで「停留精巣」か「移動性精巣」かを区別するのは難しいものです。
この記事では、永福町・杉並区で子育て中の方に向けて、受診の時期、急いで受診すべき症状、診察で伝えると役立つ情報をまとめます。
停留精巣は、胎児期にお腹の中でできた精巣が、出生までに陰嚢の中へ十分に下がっていない状態です。片側だけの場合も、両側の場合もあります。早産や低出生体重で生まれた赤ちゃんでは、出生時にみられる割合が高いことが知られています。
移動性精巣(遊走精巣)は、精巣がいったん陰嚢まで下がっていても、筋肉の反射で足の付け根側へ上がることがある状態です。診察では、精巣の位置、陰嚢まで下ろしたときにその場にとどまるか、大きさや左右差などを確認します。
移動性精巣はすぐに手術が必要とは限りませんが、成長の途中で上がったままになる「上昇精巣」が起こることがあるため、定期的な確認が勧められます。欧州泌尿器科学会のガイドラインでは、移動性精巣は思春期まで年1回の確認が推奨されています。
| 状況 | 受診の目安 |
|---|---|
| 乳児健診で「停留精巣」「陰嚢内に触れない」と指摘された | 痛みがなくても早めに予定受診。日本泌尿器科学会も速やかな専門相談を勧めています。 |
| 生後6か月を過ぎても片側または両側の陰嚢が空に見える | 近いうちに相談。専門医療機関への紹介を含め、今後の方針を確認します。 |
| 普段は陰嚢内に見えるが、寒いと上がる・左右差がある | 予定受診で確認。移動性精巣かどうか、経過観察の方法を相談します。 |
| 突然の強い陰嚢痛、腫れ、嘔吐、ぐったり | 通常予約を待たず、救急受診。精巣捻転など緊急治療が必要な病気を除外する必要があります。 |
今すぐの受診を考えるサイン
これらがあるときは、WEB予約の空きを待たずに救急医療機関を受診してください。判断に迷うときは119番、東京消防庁救急相談センター#7119も利用できます。
日本泌尿器科学会は、生後6か月までは自然下降が期待できる一方、乳児健診で停留精巣を指摘された場合は速やかな専門相談を勧めています。治療の基本は、必要に応じて精巣を陰嚢内に固定する手術です。
手術時期についてはガイドライン間に表現の違いがあります。日本泌尿器科学会の一般向け解説では1歳前後から2歳ごろまで、欧州泌尿器科学会ガイドラインでは生後6か月(早産児は修正月齢)から治療を開始し、12か月、遅くとも18か月までの完了が推奨されています。実際の時期は、出生週数、精巣の位置、片側か両側か、合併症などで異なるため、自己判断で待たず専門医と相談します。
早めに評価する目的は、将来の妊孕性への影響をできるだけ減らし、精巣捻転や外傷、まれな腫瘍のリスクに備えることです。ただし、「指摘されたらすぐ危険」という意味ではありません。痛みのない停留精巣は、多くの場合、外来で落ち着いて評価と治療計画を立てます。
デリケートな部位の写真を無理に撮影する必要はありません。診察時に医師がプライバシーへ配慮して確認します。自宅で繰り返し強く触ったり、陰嚢へ押し下げたりしないでください。
当院の小児外科では、停留精巣を相談対象として案内しています。診察で現在の位置や左右差、鼠径ヘルニアなどの合併がないかを確認し、必要に応じて小児泌尿器科など適切な専門医療機関へご紹介します。
両側の精巣が触れない、尿道口の位置や陰茎の形にも気になる点がある、といった場合は、専門的な評価が必要になることがあります。予約時または受付時に、健診で指摘された内容をお伝えください。
永福町駅前みんなのクリニック
〒168-0063 東京都杉並区和泉3丁目4-7
京王井の頭線「永福町駅」徒歩3分/電話 03-3324-1000
診療は平日9:00〜13:00・15:00〜19:00、土曜9:00〜13:00です。通常診療はWEB予約優先ですが、予約枠が埋まっている場合も予約なしで受診できます。臨時の診療変更は公式トップページのお知らせをご確認ください。
※2026年9月21日時点で確認した情報です。この記事は一般的な情報であり、個別の診断や治療方針を決めるものではありません。
© 永福町駅前みんなのクリニック