先に結論
eGFRが低い、クレアチニンが高いという1回の結果だけで、慢性腎臓病(CKD)とは決まりません。脱水、発熱、下痢・嘔吐、激しい運動、筋肉量、食事や薬の影響も確認し、過去の結果・尿検査・血圧と合わせて判断します。ただし、eGFR 45未満、40歳未満でeGFR 60未満、尿たんぱく陽性、前回から急に悪化している場合は、結果票を持って内科へ相談してください。
健康診断の結果票に「クレアチニン高値」「eGFR低値」「腎機能低下」「要再検査」と書かれていると、すぐ透析になるのではないかと不安になる方もいます。大切なのは、数字を1つだけ見て結論を出すのではなく、どの程度の低下か、以前から続いているか、尿たんぱくや血尿があるかを順番に確認することです。
この記事では、永福町・杉並区で健診後の相談先を探している方へ、eGFRとクレアチニンの見方、再検査の目安、救急受診が必要な症状、受診時の持ち物を整理します。
クレアチニンは、筋肉でつくられて主に腎臓から尿へ排泄される物質です。腎臓のろ過する働きが低下すると血液中にたまり、値が高くなることがあります。一方で、筋肉量が多い人では高め、筋肉量が少ない高齢者などでは腎機能が低下していても低めに出ることがあります。
eGFRは、血清クレアチニン、年齢、性別などから計算した「腎臓が血液をろ過する働き」の推定値です。単位はmL/分/1.73m²で、一般に数値が低いほど腎機能が低下している可能性を考えます。ただし、これは推定値であり、体格や筋肉量などの影響を受けます。
慢性腎臓病(CKD)は、eGFR低下や尿たんぱくなどの腎障害が持続している状態です。健診当日の脱水などで一時的に数値が変動することもあるため、過去の結果との比較や再検査が欠かせません。逆に、症状がなくても異常が続く場合は放置しないことが大切です。
| 健診結果・状態 | 考え方 | 行動の目安 |
|---|---|---|
| わずかな異常で、以前は正常。発熱・下痢・食事不足などがあった | 一時的な脱水などの影響も確認 | 結果票を持って予定受診。自己判断で大量に水を飲んで再検査しない |
| eGFR 45未満、または40歳未満でeGFR 60未満 | 日本腎臓学会が健診受診者の医療機関受診勧奨基準として提示 | 早めに内科へ。尿検査・血圧・過去値も確認 |
| 尿たんぱく1+以上、血尿を伴う、むくみや高血圧がある | 腎臓の病気や生活習慣病との関連を評価 | 早めに受診。必要に応じて腎臓専門医へ紹介 |
| 短期間でクレアチニンが上昇、eGFRが急低下、尿量が明らかに減った | 急性腎障害などを除外する必要 | 当日中に医療機関へ相談 |
| 息苦しい、意識がぼんやり、強い胸痛、呼びかけへの反応が悪い | 重い体液・電解質異常や心肺疾患なども考慮 | 119番。通常予約を待たない |
日本腎臓学会のCKD診療ガイドライン2023では、健診受診者への受診勧奨として、尿たんぱく1+以上、eGFR 45未満、40歳未満ではeGFR 60未満などを挙げています。これは診断を確定する線ではなく、医療機関で詳しく確認するための目安です。
クレアチニンやeGFRは、次のような状況の影響を受ける場合があります。
「水をたくさん飲めば数字がよくなる」と考えて、心臓や腎臓の状態を確認せず過剰に水分を取るのは避けてください。普段どおりの生活条件で、医師の指示に沿って再検査することが重要です。
日本腎臓学会は、NSAIDsと呼ばれる一部の解熱鎮痛薬が、脱水時や腎機能低下時に急性腎障害のリスクを高めることがあると説明しています。ただし、処方薬には血圧・心不全・糖尿病などを治療する重要な目的があります。
受診時は、お薬手帳だけでなく、市販薬やサプリメントの容器・写真もあると確認しやすくなります。
診察では、結果や体調に応じて次の項目を組み合わせます。すべての検査が全員に必要というわけではありません。
尿たんぱくも指摘された方は、関連記事「健診で尿たんぱく陽性|再検査の時期と内科受診の目安」も参考にしてください。
当院の総合内科では、健診結果を確認し、腎機能の再検査、尿検査、血圧や糖尿病などの生活習慣病の評価を行います。検査値の程度や経過から腎臓専門医の診察、画像検査、入院での評価などが必要と判断した場合は、対応可能な医療機関をご案内します。
※2026年9月23日作成。この記事は一般的な受診目安であり、個別の診断を行うものではありません。検査値は年齢、体格、持病、薬、直前の体調などを含めて医師が判断します。
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