杉並区の区民健診の結果用紙には、血圧・コレステロール・血糖・肝機能などの数値が並びます。「どこからが受診したほうがよい値なのか」は、国の「標準的な健診・保健指導プログラム(2024年度版)」に判定値の表があり、たとえば血圧は上140/下90以上、LDLコレステロールは140以上、HbA1cは6.5%以上が「受診勧奨判定値」とされています[1]。この記事では、その早見表と、数値ごとの考え方をまとめました。
杉並区の区民健診は、結果を受診した医療機関の医師から対面で説明を受ける決まりで、区から結果は送られてきません[2]。永福町駅徒歩3分の当院では、区民健診を平日に実施しており、原則として予約なしで受診できます。結果の説明のときに、この記事の表を手元に置いてお読みいただければ幸いです。
国の「標準的な健診・保健指導プログラム(2024年度版)」は、特定健診(40〜74歳)の検査項目ごとに、2つの判定値を定めています[1]。杉並区の区民健診(成人等健診・国保特定健診・後期高齢者健診)の基本検査も、同じ検査項目が中心です[2]。
同じプログラムには「受診勧奨判定値を超える検査値を有する者に対しては、医療機関を受診する必要性を通知し、受診勧奨を行う」とも書かれています[1]。ただし、受診勧奨判定値を超えた=すぐ薬が始まる、という意味ではありません。血圧や脂質では「生活習慣を改善する努力をした上で、数値が改善しないなら医療機関の受診を」という段階が設けられています[1][3]。
単位はmmHg(血圧)、mg/dL(脂質・血糖)、%(HbA1c)、U/L(肝機能)、mL/分/1.73m²(eGFR)、g/dL(ヘモグロビン)です。「≧」は以上、「<」は未満、「≦」は以下を表します[1]。
| 検査項目 | 保健指導判定値 | 受診勧奨判定値 |
|---|---|---|
| 収縮期血圧(上の血圧) | ≧130 | ≧140 |
| 拡張期血圧(下の血圧) | ≧85 | ≧90 |
| 中性脂肪(空腹時) | ≧150 | ≧300 |
| 中性脂肪(随時=食後3.5時間以上10時間未満) | ≧175 | ≧300 |
| HDLコレステロール | <40 | -(定めなし) |
| LDLコレステロール | ≧120 | ≧140 |
| Non-HDLコレステロール | ≧150 | ≧170 |
| 空腹時血糖(食後10時間以上) | ≧100 | ≧126 |
| 随時血糖 | ≧100 | ≧126 |
| HbA1c(NGSP) | ≧5.6 | ≧6.5 |
| AST(GOT) | ≧31 | ≧51 |
| ALT(GPT) | ≧31 | ≧51 |
| γ-GT(γ-GTP) | ≧51 | ≧101 |
| eGFR(腎機能) | <60 | <45 |
| ヘモグロビン(貧血) | 男性 ≦13.0/女性 ≦12.0 | 男性 ≦12.0/女性 ≦11.0 |
出典:厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム(2024年度版)」別紙5(p.125)[1]。eGFR・貧血・心電図・眼底は「詳細な健診項目」で、国の基準に当てはまる方や医師が必要と認めた方が対象です(区民健診の心電図・貧血・眼底検査は誰が受けられる?)。
国のプログラムの血圧の対応表では、次のように段階が分かれています[1]。
2024年5月、日本高血圧学会は「特定健診における受診勧奨判定値についての正しいご理解を」という文書を出し、この段階分けは高血圧治療ガイドラインと同じで基準が変わったわけではないこと、140〜159/90〜99の方はまず生活習慣を改善して約1か月後に再検査を受けることを勧めています[3]。健診の血圧は1回の測定値で緊張の影響も受けますので、家庭での血圧も合わせて診察で確認します。
脂質の対応表では、LDLコレステロール180以上 または 中性脂肪500以上(空腹時・随時を問わない)は「早期に医療機関の受診を」、LDL 140以上180未満 または 中性脂肪300以上500未満は「生活習慣を改善する努力をした上で、医療機関の受診を」とされています[1]。LDL 120以上140未満、中性脂肪が空腹時150(随時175)以上300未満、HDL 40未満は、特定保健指導の活用と生活習慣の改善の段階です[1]。
中性脂肪は食事の影響を受けやすいため、食後に採血した場合は判定値が「随時175」に変わります。区民健診では「受診前10時間以上は水以外の飲食を控える」よう案内されています[2](区民健診の当日の流れ|前日の食事・持ち物)。
血糖の対応表では、空腹時血糖126以上 または HbA1c 6.5%以上で糖尿病の治療をしていない方は「定期的に医療機関を受診していなければすぐに医療機関受診を」、110〜125 または 6.0〜6.4%は「ぜひ精密検査を」、100〜109 または 5.6〜5.9%は「生活習慣の改善を。リスクの重複等あれば精密検査を」とされています[1]。
HbA1cは過去1〜2か月ほどの血糖の平均を反映する検査で、食事の時間の影響を受けにくい項目です。空腹時血糖が高めでもHbA1cが基準内のことや、その逆もありますので、両方を見て判断します。
AST・ALTは51以上、γ-GTは101以上が受診勧奨判定値です[1]。肝機能の数値が高い原因には、お酒だけでなく、脂肪肝、薬の影響、肝炎ウイルスなどがあります。杉並区の区民健診では、過去に受けたことがない方は肝炎ウイルス検査を無料で追加できます[2](区民健診と一緒に受ける検診の早見表)。
eGFRは60未満が保健指導判定値、45未満が受診勧奨判定値です[1]。腎臓の働きは年齢とともに少しずつ下がりますので、前年の結果と比べて下がり方が大きくないかも大切です。ヘモグロビンは男性12.0以下・女性11.0以下が受診勧奨判定値で[1]、貧血の原因(鉄不足、出血など)を調べる必要があります。
杉並区の案内では、健診結果は受診した医療機関の医師から対面で説明を受ける(無料)ことになっており、ほかの医療機関では説明を受けられません。区から結果は送付されないため、結果用紙は大切に保管するよう案内されています。国保特定健診の受診者には後日、結果と合わせて情報提供があり、リスクがある方は特定保健指導の対象になることがあります[2]。
永福町駅徒歩3分の当院では、杉並区の区民健診(成人等健診・国保特定健診・後期高齢者健診)を平日に実施しています。平日は原則として予約なしで受診・接種できます(診療時間は平日9:00〜13:00/15:00〜19:00、土曜9:00〜13:00。お子さんの定期接種の受付は午前12:40・午後18:40まで、大人のインフルエンザは午前12:30・午後18:30まで)。採血を含まない項目は検査内容によって当日に結果をお渡しできる場合があり、結果の郵送は別途500円です。受診期間は2026年6月1日〜2027年2月15日(休診日を除く)で、区は「10月以降は非常に混み合う」と案内しています[2](区民健診は11月中に|3つの理由)。
明大前・浜田山・方南町・下高井戸・西永福にお住まいの方も、受診券と受診票をお持ちいただければ受けられます。健診とインフルエンザ・新型コロナの予防接種を同じ日に受けることもできます(区民健診とワクチンは同じ日に受けられる?)。
A. 国の対応表では、血圧140〜159/90〜99や、LDL 140〜179などは「生活習慣を改善する努力をした上で、数値が改善しないなら医療機関の受診を」という段階です。すぐに服薬となるとは限らず、診察で生活習慣・ほかの検査値・ご家族の病歴などを確かめたうえで、医師と一緒に方針を決めます。
A. 区の案内では、受診した医療機関の医師から対面で説明を受けます(無料)。区から結果は送付されません。採血を含む項目は後日の説明になり、当院では郵送(別途500円)も選べます。
A. 区の案内では結果用紙は大切に保管するよう求められています。当院で受けた方は受付にご相談ください。ほかの医療機関で受けた健診の結果の説明は、区の決まりで当院ではできません。
A. 血圧・血糖・脂質の異常は自覚症状がないまま進むことが多いため、受診勧奨判定値を超えた項目は、症状がなくても一度診察で確認することをおすすめします。
関連記事:健診で要再検査・要精密検査と言われたら|違いと会社の手続き
ご来院の前に
永福町駅前みんなのクリニック(総合診療・内科・小児科・外科・小児外科)
〒168-0063 東京都杉並区和泉3丁目4-7 永福町駅前クリニックモール
京王井の頭線「永福町駅」徒歩3分(アクセス)
診療時間:月〜金 9:00〜13:00/15:00〜19:00、土 9:00〜13:00(土曜午後・日曜・祝日は休診)
お電話:03-3324-1000(健診のご案内)
永福町駅 徒歩3分|内科・小児科・外科
区民健診は平日に実施しています。平日は原則として予約なしで受診・接種できます(平日19時まで・土曜13時まで)。健診結果のご相談は下のボタン(診察のWEB予約)からどうぞ。
お電話でのご相談:03-3324-1000
この記事は2026年10月28日時点の公開情報をもとに作成した一般的な情報です。判定値は国の資料に基づく目安で、受診や治療の要否は診察で個別に判断します。制度は変わることがあります。
© 永福町駅前みんなのクリニック