永福町駅前みんなのクリニック

永福町駅前みんなのクリニック

診察予約 オンライン診療

ブログ

おたふくかぜの名前の由来|お面の顔と英語「しかめっ面」・杉並区は4,000円助成|医療のトリビア

「おたふくかぜ」という名前は、お面の「おたふく」から来ています。ほっぺたの下、耳の前にある耳下腺(じかせん)がはれて、顔つきが変わることから、流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)は昔から「おたふくかぜ」と呼ばれてきました。そして英語の病名 mumps(マンプス)は、「しかめっ面」を意味する古い言葉から生まれています。

この記事では、辞書・公的資料で確かめられた範囲で、日本語と英語の病名の由来、どんな病気なのか、そして2026年10月1日現在の杉並区の「おたふくかぜ予防接種一部費用助成」(1歳から小学校就学前まで・4,000円)を紹介します。永福町駅徒歩3分の当院は、区の契約医療機関です。

「おたふくかぜ」はお面の顔から

デジタル大辞泉は「おたふくかぜ(阿多福風邪)」を、おたふく面のような顔になるところから、流行性耳下腺炎を俗にそう呼ぶ、と説明しています[1]。「おたふく(阿多福)」そのものは「阿多福面(おたふくめん)」の略、つまりお面の名前です[2]。

世界大百科事典も、耳下腺がはれて特有の顔つきになることから、俗に「おたふく風邪」ともいう、としています[3]。耳の下からあごにかけてがふくらんだ顔を、昔の人はあのお面に重ねたわけです。病気の正式な名前は「流行性耳下腺炎」。「流行性」は人から人へうつって流行すること、「耳下腺炎」は耳の下の唾液腺(耳下腺)の炎症を指します。

英語の mumps は「しかめっ面」の複数形

英語の mumps は、英語辞典(メリアム・ウェブスター)によると、今は使われなくなった mump(しかめっ面)という語の複数形から来ていて、最初の使用例は1592年とされています[4]。日本語は「ふくらんだ顔」、英語は「しかめた顔」。同じ病気を、国が違えば別の表情でとらえていたのは面白いところです。

ちなみに、この病気を起こすウイルスは、そのまま「ムンプスウイルス」と呼ばれています[5]。合併症の1つである難聴も「ムンプス難聴」です。日本語の医療の言葉の中に、英語の「しかめっ面」が残っているのです。

どんな病気?──潜伏期間は2〜3週間、4歳が最多

流行性耳下腺炎はムンプスウイルスの感染によって起こる感染症で、飛沫感染と接触感染でうつり、感染力はかなり強いとされています[5]。潜伏期間は2〜3週間(平均18日前後)で、唾液腺のはれ・痛み、飲み込むときの痛み、発熱などが主な症状です。多くは軽症で、通常1〜2週間で軽快します[5]。報告される患者は4歳以下が45〜47%を占め、4歳が最も多く、3〜6歳で約60%を占めます[5]。

ただし、国立感染症研究所のファクトシートによると、自然にかかった場合の無菌性髄膜炎の頻度は1〜10%、ムンプス難聴は数百人に1人の割合ともいわれています[6]。「子どものころにかかっておけばよい病気」と言い切れないのは、こうした合併症があるためです。

予防はワクチン|日本小児科学会は2回接種を推奨

日本では、おたふくかぜワクチンは任意接種(定期接種ではない)です[6]。日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(2025年10月7日版)では、1回目を1歳以上(1歳を過ぎたら早期に)、2回目を5歳以上7歳未満(MRワクチン第2期と同時期)に受けることが示され、注記に「予防効果を確実にするために、2回接種が必要」とあります[7]。

1歳になると、定期接種のMRワクチン第1期と水ぼうそうワクチンの時期が来ます。おたふくかぜワクチンは、この「1歳のワクチン」とあわせて計画しておくと忘れにくくなります。当院では同時接種が可能で、次回の予定もご案内しています。

杉並区の「おたふくかぜ予防接種一部費用助成」

杉並区は、任意接種のおたふくかぜワクチンに一部費用助成を行っています(2026年3月9日更新の区のページによる)[8]。

項目 内容(杉並区の案内)
対象 区内在住で、満1歳から小学校就学前の3月31日までのお子さん(すでにおたふくかぜにかかったお子さんは除く)
助成額 4,000円(接種料金から助成額を差し引いた金額を医療機関に支払う)
助成回数 1回
受け方 契約医療機関に予約して接種。助成用の予診票は契約医療機関にある
持ち物 母子健康手帳、乳幼児医療証など(区民・対象者の確認用)
注意 別の注射の生ワクチンを受けるときは27日以上あける(接種した翌日から数える)。接種後に高熱やけいれんなどが出たらすぐ受診。区外へ転出した場合、転出日以降の接種は助成の対象外

永福町駅前みんなのクリニックは、杉並区のおたふくかぜ(任意)予防接種 契約医療機関一覧(2026年10月1日現在)に掲載されています[9]。区の案内にあるとおり、ワクチンは限定出荷が行われているため、当院では任意接種は在庫確認のため事前にお電話(03-3324-1000)でご予約・ご確認ください。接種料金は区のページにも当院の公式サイトにも記載がないため、ここには書いていません。

お子さんの定期接種(MR・水ぼうそう・日本脳炎など)は、平日は原則として予約なしで受診・接種できます(受付 午前12:40・午後18:40まで。大人の任意のインフルエンザは午前12:30・午後18:30まで。土曜のワクチンは予約制)。診療時間は平日 9:00〜13:00/15:00〜19:00、土曜 9:00〜13:00です。保護者やきょうだいの診察・接種も同じ日にできます。杉並区の定期接種の期限は対象年齢の期限早見表をご覧ください。

ほかの「医療のトリビア」もどうぞ:BCGは何の略?/ワクチンの語源は「牛」?/聴診器はなぜ生まれた?

まとめ

  • 「おたふくかぜ」は、耳下腺がはれて「おたふく面」のような顔になることからついた俗称。正式には流行性耳下腺炎[1][3]。
  • 英語の mumps は、古い英語の mump(しかめっ面)の複数形。最初の使用例は1592年[4]。
  • 潜伏期間は2〜3週間、4歳が最多。無菌性髄膜炎やムンプス難聴の合併症があり、日本小児科学会は1歳以上と5〜7歳未満の2回接種を推奨[5][6][7]。
  • 杉並区は満1歳〜小学校就学前のお子さんに1回4,000円を助成。永福町駅徒歩3分の当院は契約医療機関で、任意接種は事前にお電話を[8][9]。

永福町駅 徒歩3分|内科・小児科・外科

おたふくかぜワクチン(任意接種・杉並区の助成あり)は在庫確認のため事前にお電話ください。お子さんの定期接種は、平日は原則として予約なしで受診・接種できます(受付 午前12:40・午後18:40まで)。下のボタンは診察のWEB予約です。

▶ WEB予約はこちら

お電話でのご相談:03-3324-1000

永福町駅からのアクセス・診療時間

永福町駅前みんなのクリニック/〒168-0063 東京都杉並区和泉3丁目4-7/京王井の頭線「永福町駅」徒歩3分/電話 03-3324-1000。診療時間は月〜金 9:00〜13:00/15:00〜19:00、土 9:00〜13:00(土曜午後・日曜・祝日は休診)。西永福・明大前・浜田山からも徒歩や自転車でご来院いただいています。くわしくは アクセス・予防接種のご案内 をご覧ください。

確認した資料(2026年10月27日確認)

  1. 小学館 デジタル大辞泉「おたふくかぜ【阿多福風邪】」(Weblio辞書掲載) https://www.weblio.jp/content/おたふく風邪
  2. 小学館 デジタル大辞泉「おたふく【阿多福】」(Weblio辞書掲載) https://www.weblio.jp/content/お多福
  3. 平凡社 世界大百科事典「流行性耳下腺炎」(コトバンク掲載) https://kotobank.jp/word/おたふく風邪
  4. Merriam-Webster Dictionary「mumps」 https://www.merriam-webster.com/dictionary/mumps
  5. 青森県「流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)」(2025年3月10日更新) https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kenko/hoken/mumps.html
  6. 国立感染症研究所「おたふくかぜワクチンに関するファクトシート」(2010年7月7日版、厚生労働省掲載) https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/001621515.pdf
  7. 日本小児科学会「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」(2025年10月7日版) https://diversity.tsukuba.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2025/12/immunization_schedules_202510.pdf
  8. 杉並区「おたふくかぜ予防接種一部費用助成」(2026年3月9日更新) https://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/kenko/yobouseshu/1004807.html
  9. 杉並区「おたふくかぜ(任意)予防接種 契約医療機関一覧」(2026年10月1日現在) https://www.city.suginami.tokyo.jp/documents/967/20261001_otahuku.pdf/「予防接種契約医療機関一覧」 https://www.city.suginami.tokyo.jp/s047/967.html
  10. 永福町駅前みんなのクリニック「予防接種」 https://minna-cl.com/medical/vaccination/・「小児科」 https://minna-cl.com/medical/pediatrics/

この記事は2026年10月27日時点の公開情報をもとに作成した読み物です。接種の可否は当日の予診・診察で判断します。

pagetop

© 永福町駅前みんなのクリニック